妊娠高血圧症候群は母子の命にかかわる怖い病気!予防法と治療法は?



妊娠中のトラブルは数多くありますが、中でも起きやすく、怖いのが「妊娠高血圧症候群」です。
以前は「妊娠中毒症」という名前だったので、そっちの方が馴染みがあるという方も多いかもしれませんね。

そのように名称は変わりましたが、怖さには変わりありません。
これから出産・妊娠を控えている方は、妊娠高血圧症候群にならないように体調管理していきましょう。

実は私も、第二子を妊娠中に、その妊娠高血圧症候群になってしまいました。
もともと予定帝王切開だったのですが、1週前の健診で血圧(上)が170を超えてしまい、緊急帝王切開に。
妊娠高血圧症候群は、赤ちゃんだけではなく、お母さんの命も危険になってしまうようなので、重症化してしまった時はそのように緊急帝王切開で出産するしかないようです。

では、その妊娠高血圧症候群とは、どのような病気なのでしょうか?どのように予防したらいいのでしょうか。

妊娠高血圧症候群って何?

妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合に妊娠高血圧症候群と診断します。

(出典元:http://jsshp.umin.jp/i_9-qa_use.html#Q2)

妊婦健診になると、尿検査と血圧の測定をしますよね。
その数値で、妊娠高血圧症候群にかかっていないか診断されます。

病院での血圧検査になると緊張してしまって、血圧が上がってしまうという妊婦さんも多いようなので、その場合は家でも毎日血圧を測るようにと指導されます。(私もそうでした)

妊娠高血圧症候群の原因ははっきりとはわかっていないようですが、妊娠初期に胎盤の血管が正常ではない作られ方をしてしまったと考えられています。
そのため、胎盤から赤ちゃんへ酸素や栄養が行き届かなくなってしまい、赤ちゃんの発育が悪くなってしまうこともあります。

発育自体には影響をもたらさないことも多くありますが、その場合も妊娠高血圧症候群は赤ちゃんやお母さんに多くの合併症をもたらします。

妊娠高血圧症候群になると、お母さんと赤ちゃんの状態を更に悪くする病気を合併することがあります。代表的なものに、子癇、脳出血などの脳血管障害、常位胎盤早期剥離、HELLP症候群、肺水腫などがあります。

(出典元:http://jsshp.umin.jp/i_9-qa_use.html#Q2)

また、早産や未熟児、胎児死亡や死産といった最悪のケースも引き起こす恐れがあります。
赤ちゃんだけではなく、お母さんが脳出血を起こすなど、時にはお母さんの命にかかわる、恐ろしい病気です。

妊娠高血圧症候群の予防法

そのように怖い妊娠高血圧症候群ですが、原因がわかっていないので、これといった予防法は無いようです。
ですが、妊娠高血圧症候群にかかりやすい人もいます。

高年齢、肥満、病気のある妊婦(高血圧、腎疾患、糖尿病など)さん、初産婦さん、前回妊娠高血圧症候群にかかった妊婦さん、前回の妊娠からの期間が5年以上経過している妊婦さん、多胎妊娠、妊娠がわかって初診した時の血圧が高い妊婦さん、感染症(尿、歯周病)がある妊婦さんなどが報告されています。

(出典元:http://jsshp.umin.jp/i_9-qa_use.html#Q2)

私の場合、妊娠前は高血圧ではなく、むしろ上が100ちょっとしかないという低血圧ぎみの方でした。
なので、まさか自分が妊娠高血圧症候群の診断を受けると思っていませんでした。
第一子の時は平気でしたしね。

でも、第二子を出産したのは、ちょうど40歳の時だったので、ここで言われている「高年齢」にあてはまるんですよね…。
また、第一子を出産後に太ってしまったというのもあり、「肥満」にもあてはまりつつありました。
年齢はどうしようもありませんが、体重管理だけでもしっかりしておけばよかったな…と反省しています。

完全な予防法ではありませんが、基本的には普通の高血圧を予防する方法(休養、適度な運動、リラックス等)で、妊娠高血圧症候群をある程度防ぐことができるそうです。

ですが、妊娠した後は、なかなか難しいですよね。
適度な運動が良いのはわかっていても、つわりや体調不良などでできないものです。

なので、まずは体重管理と、塩分を控える食事での予防がおすすめです。

1日の塩分摂取量は10g以下に抑えます。さらに妊娠高血圧症候群の兆候がある人は7g以下に抑えます。

出典元:http://www.ikujizubari.com/trouble/ninsintyu-doku2.html

グラムだとピンとこないかもしれませんね。
どの食事にどれぐらいの塩分が含まれているか、その目安を覚えておくといいでしょう。
塩分早わかり表

また、妊娠高血圧症候群は、尿にたんぱく質が流れ出してしまうという症状もあります。
大豆や乳製品など、良質のたんぱく質を多めに摂ることを心がけましょう。
カルシウムやカリウムも血圧を下げる効果がありますので、多く含まれている食品を摂るのも効果的です。
特にカルシウムは赤ちゃんの骨を作ることにも、お母さんの体にとっても大切な栄養素ですので、妊娠前よりも多く摂りましょう。

妊娠高血圧症候群の治療法

もちろん、そのように気をつけていても、妊娠高血圧症候群になってしまうことも多いです。
その場合は自分を責めてしまうかもしれませんが、お母さんの自己管理が原因ではありません。(原因不明ですからね)
妊娠高血圧症候群という診断を受けたら、お医者さんと相談しながら、出産までの健康管理をさらにしっかりとしていきましょう。

私も不安でしたが、その兆候が出た時点から、より健康に気をつけるようになりましたし、自分の体調の些細な変化にも目を向けられるようになりました。

妊娠高血圧症候群の治療法は、投薬、食事管理、安静が基本となります。

「投薬」といっても、おなかに赤ちゃんがいるのに薬を処方されたら、心配になりますよね。
でも、妊娠高血圧症候群の場合、薬を使うことよりも血圧が上がることの方が怖いとされています。
また、ほとんどのケースは、赤ちゃんに影響が出ない降圧剤を処方されますので大丈夫です。
それでもどうしても心配ならば、不安がなくなるまでお医者さんに確認・相談しましょう。

食事管理は、予防法のところとかぶりますが、「塩分を控える」ことが重要となります。
カロリー計算、BMIをチェックしながら体重管理ができれば、なお良いでしょう。

安静にすることも、妊娠高血圧症候群には大切です。
体を休めることはもちろんですが、気持ちも落ち着かせてゆっくり休みましょう。
妊娠高血圧症候群だと診断されると、余計に心配になってしまって神経質になってしまうかもしれません。
ですが、リラックスすることが高血圧の改善には大切です。
毎日は無理でも、時にはゆったりと休めるように、周りの協力を得ていきたいものですね。

また、重症の場合は入院管理が必要となります。
症状の進行に気づけるように血圧の測定をすることはもちろん、どのような症状が出たら注意すればいいのか、もしも入院となった場合にどうするのか、お医者さんへの確認はもちろんですが、家族内で話して決めておくと安心でしょう。

経験者として、最後に…

妊娠高血圧症候群はそのように恐ろしい病気(症候群)ですが、診断されてしまっても、改善させることは可能です。
私の場合、妊娠高血圧症候群という診断と同時に降圧剤を処方され、服薬と自宅安静で過ごしました。

また、自分でも血圧を下げるカリウムが多く含まれている納豆やこんぶなどを意識して摂りました。(本当はパセリやよもぎ、アボカドが良いようですが、苦手なので…)
血圧を下げる、トクホの胡麻麦茶なども飲みました。

結果、それでも予定帝王切開の日まで持たせられず、一週間早まって緊急帝王切開になってしまいましたが、幸いにもおなかの赤ちゃんは順調で、約2600グラムで生まれてくれました。

もしも、妊娠高血圧症候群という診断が遅かったり、適切な治療(服薬)と食事管理ができなかったら、おなかの赤ちゃんの成長にも影響が出たかもしれません。
もちろん妊娠中の怖いトラブルは妊娠高血圧症候群だけではありません。
いずれにしても、自分と赤ちゃんの体調などにより注意していくことで、防げることも多いと思います。
まずは、少しでも自分の体調がおかしかったり、胎動がおかしいと思ったら、予約していない時でも診てもらいましょう!

私は第一子の時、救急で診てもらったこともあります。
これぐらいで先生に悪いかな?と思う時もありましたが、それ以上にやっぱり心配ですし、お医者さんとしても健康な赤ちゃんの誕生を望んでくれているはずです。
快く診てくださるでしょう。

もちろん、急に行っても診てもらえないこともあるでしょうから、電話が必要になるかもしれません。
そのように心配になってしまった時にどうすればいいのかも、事前にお医者さんや看護師さんに確認しておくと安心ですね。
(そこで嫌な感じをするお医者さんならば、変えちゃっていいかも!!)

何はともあれ、これから出産を控えている方に、元気な赤ちゃんが誕生するように、陰ながらお祈りしています!

 
 
 
【2017.10 追記】
私が妊娠高血圧症候群で苦しみ、緊急帝王切開で出産した娘も、まもなく4歳になります。
あの時の苦しさはまだ覚えていますが、時が経つのは早いものです…。

そして、血圧は出産後から今に至るまで一度も上がることはなく、すっかり元どおりになりました。
人間の体…というか出産って本当に不思議!ですね。














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